岩手県を中心にスーパーマーケット58店舗を展開する(株)ベルジョイスは、1928(昭和3)年に小苅米さんの祖父母が始めた精肉店「一戸商店」がルーツ。1958(昭和33)年には全国でもまだ珍しかったスーパーマーケットにいち早く事業転換し、徐々に店舗数を拡大してきました。
「小さい頃は、当時本町にあった一号店の上に住んでいた」という小苅米さんは、2男2女の末っ子。両親や祖父母が働く姿を間近で見ながら育ち「作業場に遊びに行って、おやつをもらったりしていました」と、子ども時代を懐かしみますが「将来、親の跡を継ぐことは全く意識していなかった」と話します。
「父から常々『息子だからといって社長になれると思うな』『会社は俺や一族のものではなく、みんなのもの』と言われていましたから。かといって、他に何かしたいことも特になく、目的意識のないまま上京し、大学に進みました」。