旧西根町、松尾村、安代町の3町村が合併し、2005年に誕生した八幡平市。この冬、日本中が歓喜に沸いた北京オリンピックのメダリスト、小林陵侑選手、永井秀昭選手の出身地としても知られています。今年8月には、英国のインターナショナルスクール「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン」(以下、ハロウ安比校)が開校予定です。安比エリアの国際化を図り、将来的には定住者1万人を目指す「安比バレー構想」も動き出しました。
「各方面から注目されていますが、市政開始からの17年間で人口は7000人以上減っています(令和4年3月31日現在約24176人)」と話すのは、八幡平市の佐々木孝弘市長。全国の過疎地と同様に少子高齢化による人口減少が長年の課題となるなか、2015年にスタートしたプログラミング合宿「スパルタキャンプ」が成果を上げているといいます。
「全く知識のない状態からアプリを作れるようになるまで、受講料も宿泊費も無料で3カ月間トレーニングを行います」と佐々木市長。さらに、「八幡平市起業家支援センターStartup Core」を5年間無償で貸し出すなど、起業しやすい環境を整備した結果、アプリ開発に限らずこれまでに10社以上が起業。ハワイから「スパルタキャンプ」に参加し、八幡平市で起業した方もいます。起業家同士の交流が良い循環となり、「スパルタキャンプ」開始の2年後から、移住人口の増加傾向が継続しています。