岩手県のほぼ中央に位置し、空港を含む交通インフラを兼ね備えている花巻市。歴史文化や食の宝庫としても有名で、古くから東北の宿泊拠点としても親しまれています。最近では、世界で活躍する野球選手も輩出し、注目が集まる花巻市ですが、中心的産業と言えば観光業。今回は、そんな観光を担う花巻観光協会の専務理事の佐々木豊さんにお話を伺いました。
実は、佐々木さんは今年就任したばかりの逸材。前職は花巻温泉株式会社専務取締役として47年間、観光産業を見続けてきた経験から花巻の観光に一石を投じれるのではないかとの思いで着任されたとか。
「まず花巻観光協会が何を行っているのか一部紹介したいと思いますが、取り組みのひとつに観光町づくりがあります。『企画・誘致・物産』の観点から370を超える会員や市民の声を集約して行政と連携。そこから教育旅行、物産品開発、PRなどさまざまな地域活性化活動につなげています」と佐々木さん。しかし、時代の変化と共に観光形態も変化を迫られていると話します。
「昔は新幹線開通や花巻空港のジェット化など高速交通と大量輸送の波から、団体旅行の観光拠点として賑わいました。しかし、近年では個人観光がメイン。移動ひとつ取っても個人だと観光地までのアクセスも大変で観光施設を周遊するバスなどの二次交通の整備なども課題の一つです」。
今までの経験を元に、課題に真剣に取り組む佐々木さん。この役を引き受けるにあたりきっかけがあったといいます。