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脳卒中を考える⑥

 今回は『くも膜下出血』で、脳にどのような影響が出るかを説明したいと思います。
脳は体重の約2%の重量で、体重が50㎏の方では約1㎏の小さな臓器ですが、24時間休むことなく活動するために全血液量の20%程度が脳へ流れ込んでいます。必要な酸素と食べ物の消化によって得られたブドウ糖が供給されています。すなわち、寝ている間でも脳は休みなく活動しているのです。脳は酸素もブドウ糖も貯蔵できません。貯蔵する『隙間』がないのです。そのため、少しでも血液がいかなくなると機能しなくなってしまいます。
くも膜下出血とは以前にも書きましたが、脳の表面(くも膜下腔)に存在する太い動脈(のこぶ)が突然破れて起こります。動脈が破れるのですからその血圧で血が勢いよく吹き出るため、脳の表面にまるで赤インクをぶちまけたような出血が起こります。症状として、軽いものでは頭全体、時に前頭部、後頭部などに頭痛が起こります。人によっては「突然の、今までに経験したことのないような、あるいはバットで殴られたような頭痛」とおっしゃいます。同時に吐き気、嘔吐、頸の後ろが凝るなどの症状が起きます。くも膜下出血は基本的に脳を破壊しませんので、手足のマヒや言葉の障害などを起こしません。しかしながら、脳に血液中の酸素やブドウ糖が供給されませんので、重い症状としては破れた瞬間に意識障害を起こしたり、突然死をきたすこともあります。

(岩手医科大学医師会)

岩手医科大学HP

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