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脳卒中に影響を与える疾患②

より確実な糖尿病の診断

 糖尿病とはどのように診断するのでしょうか。糖尿病かどうか判定するには、もちろん血糖値が最も大切であるといえます。しかし、最近の基本健診では血糖値の代わりに、HbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)が測定されているのをご存知のことと思います。では、このHbA1cとはいったい何なのでしょうか。
これは、過去1〜2か月の血糖の平均値を示しているといわれます。実はヒト赤血球には核がなく、寿命は約120日です。栄養分はブドウ糖です。この赤血球にはヘモグロビンが含まれています。すなわち、血液中のブドウ糖が多くなると、当然赤血球のヘモグロビンに結合するブドウ糖も多くなるわけです。120日たつと一度に赤血球が壊れるわけではないので、これを利用して1〜2か月の血糖値の指標としています。
また、血糖値は空腹時と食後では数値が変わりますし、前日の夕食の内容や風邪気味などの体調にも影響されます。それに対し、このHbA1cは平均した血糖値を意味するので、健診で糖尿病疑いの方を拾い上げるのに適しています。ちなみに糖尿病の診療でも、HbA1cを血糖値がきちんとコントロールされているかの目安として広く利用しています。
空腹での血糖値が126㎎/㎗以上、又は空腹でない状態で血糖値200㎎/㎗以上、あるいはHbA1c6.5%以上ならば糖尿病が疑われ、再検査が必要になります。再検査でも血糖値やHbA1cが高い場合には糖尿病と診断されます。
このように、糖尿病の判定にもHbA1cの値が重視されており、この採血検査の意味を覚えておかれるとよいと思います。
数年前から市民権を得た「メタボ(メタボリックシンドローム)」との関係はどうなのでしょうか。メタボはお腹が出ていて、血糖や血圧、脂質が少々高めの方をさす言葉で、すでに糖尿病などで治療されている方はメタボより進んだ状態です。ですから、糖尿病へ進まないようにメタボの段階で食事・運動を見直すことが大事です。今からでも遅くありません。

(岩手医科大学医師会)

岩手医科大学HP

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