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脳卒中に影響を与える疾患②

糖尿病はなぜ治療が必要?

 糖尿病ではいろいろな合併症が出てきます。これを予防することが糖尿病を治療する最大の目的です。
糖尿病に特有の合併症としては、眼(網膜症)、腎(腎症)、神経(神経障害)の3つが有名です。これらはとても細い血管がもろくなったり、詰まったりすることで出てくる合併症です。こうした合併症は、病状がかなり進行するまでは症状が出ないのが怖いところです。
網膜症は眼の奥の小さな眼底出血から始まり、進行すると次第に視力が落ちてきます。年間3000人以上の方が糖尿病によって失明しており、さらに多くの方が不自由な生活をされています。
腎臓は血液を濾過して老廃物や塩分を尿として体の外へ排泄しています。腎症はわずかな尿タンパクから始まり、進行すると上記の機能が破綻し腎不全にいたります。年間1万3000人以上が糖尿病によって透析を始めており、その人数は年々ものすごい勢いで増えています。
神経障害では、つま先のしびれや感覚の鈍さ、また立ちくらみや便秘などさまざまな症状がみられます。
こうした合併症は、高い血糖状態が10年以上経過した方に出てきますが、糖尿病であったとしても、よいコントロールを続けていればある程度予防できます。
糖尿病と言われても、症状がないので病院を受診しない方がたくさんいる一方で、こうした合併症が心配で落ち込んでしまう方もいます。これは「あなたは糖尿病だから失明するよ」などと、病院でおどかされたことが原因であることも多く、必要以上に不安にさせないよう病院側も注意しなければなりません。
繰り返しになりますが、日々の生活の中での自己管理と、定期的に病院に通って血糖値をコントロールしていれば、合併症を予防できる可能性が上がります。
糖尿病があっても大きな心配はない毎日をおくることが、糖尿病の治療をつづけていく目標なのです。

(岩手医科大学医師会)

岩手医科大学HP

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