● 医療・介護を考える場をつくる
今回のシニアズでは、株式会社ヒロキャリアスタッフが企画する「いわて医療・介護ミライラボ」を取材してきました。ミライラボとは、県内の医療・介護分野における課題について関わる方が対談を行うことで、問題に向き合うことや、解決に向けての協業のきっかけになるのではとヒロキャリアスタッフが始めた動画配信企画です。
今回の対談テーマは「人口減少における、医療現場の現状と課題。解決と協力について」ということで、出演者は岩手県医師会会長の本間博さん、岩手県歯科医師会会長の佐藤保さん、岩手県薬剤師会会長の畑澤博巳さん、岩手県看護協会会長の相馬一二三さんの4名に、司会の岩手県医師会常任理事の橋本真生さんを加えた計5名で、岩手県の人口減少に伴う医療ニーズの変化、そして岩手県独自の問題点を議論し、具体的な解決策を模索していきました。
● 各師会の抱える問題や取り組み
対談の中では、医師の働き方改革や医療従事者の偏在解消についても議論が交わされ、地域医療構想やICTの活用によるデジタルトランスフォーメーションが進められるべきなど、医療従事者の確保と地域間のバランスを取るための具体的な方法が求められていました。
本間会長は、少子高齢化による医療需要の変化と医療従事者の減少、地域間の医療資源の偏在について言及。特に、医師不足が深刻な沿岸地域では、医療提供体制の維持が困難であることを強調しました。また、医療のデジタル化などが必要であるとし、具体的な対策についても触れました。
佐藤会長は、歯科医療の提供場所や在宅医療の課題、高齢化に伴う医療の難しさ、地域偏在の問題を指摘。特に、高齢化社会における医科歯科連携や介護との連携の重要性を強調し、職種間の協力が不可欠であると述べました。
畑澤会長は、薬剤師の地域偏在と不足、病院薬剤師の役割の多様化と在宅医療への対応について説明。奨学金返済支援や退職薬剤師の再雇用など、薬剤師の不足を補うための具体的な提案を行いました。
相馬会長は、看護職の不足と高齢化、夜勤を避ける若い看護師の増加について話し、地域に定着する看護職の育成や訪問看護総合支援センターの設置、ICTを活用した在宅医療の推進を計画しています。特に、ICTを活用することで、効率的かつ効果的な看護ケアが提供できると述べました。
このように、数多くの課題や対策が話し合われた四師会の会長によるこの対談は、各師会の今後の具体的な活動やその背景にある考え方を知る機会となっています。この対談は、単なる現状報告にとどまらず、各会長が直面する現実的な問題とその解決に向けたビジョンを具体的に語る場となりました。
ヒロキャリアスタッフ代表取締役社長の臼沢さんは「この対談を通じて、岩手県の医療介護の現状と課題について理解を深め、共に未来を考えるきっかけになれば幸いです。ぜひ多くの方々にご視聴いただき、岩手県の医療介護の未来を共に築いていきましょう」と話します。人口が少なくなる岩手県、県民一人ひとりが医療の状況を理解することで未来が良いものにできるのかもしれませんね。
今回の動画は3部編成にてお届けいたします。(第2部、第3部は近日公開)
詳細はこちらから ▶︎ 株式会社ヒロキャリアスタッフ