次回の8月号ではLEDライトを光らせてみます。お楽しみに!
今回は身近な素材で電池を作ってみましょう。100円均一の店などで手に入る部品で作った塩水電池です。LEDを1週間程度、連続点灯できる電力があります。
① スポンジを3㎝×1.5㎝ほどの大きさにカットし製氷皿のマス1列に入れる。
② 銅線とアルミ線を約5㎝の長さに切り、端同士をつないでペンチなどでしっかりと締め付ける。製氷皿の仕切りの数だけ作る。
③ ②を製氷皿の仕切りをまたぐようにスポンジに差し込む。線の端同士が触れないようにする。
④ 製氷皿の左右の端からはみ出た銅線・アルミ線にLEDをつなぎ、スポンジに塩水を注ぐとLEDが点灯する。
なぜこれだけで電池になるのかご説明しましょう。銅を+極、アルミニウムを-極として、塩水や酢のような液体の中に入れると電池になります。アルミニウムは液体に溶けるときに電子を出すのですが、この電子が電線を通り、銅の+極に流れ込むことで電気が生まれ、発電するのです。1マスあたり0.5~0.7Vの発電電圧になります。
しかし、-極のアルミニウムは溶けてだんだん小さくなり、最終的になくなってしまいます。さらにこの反応で液体の中に水素が発生し、電気が流れにくくなる現象(分極)が起こり、発電の性能が落ちてしまいます。LEDが暗くなったら分極が起こっている証拠です。そんなときは、オキシドールを塩水に少しだけ注入してみてください。再び明るくなります。電線が切れたら替え時で、また組み立てましょう。次回はこの電池を小型化する方法を紹介します。お楽しみに。
※アルミ線が長時間漬かった塩水は多少の毒性を持つ可能性があります。多めの水で希釈して廃棄し、スポンジは燃えるゴミに出してください。
準備するもの
製氷皿、スポンジ、銅線、アルミ線、LEDライト、10%塩水、オキシドール
【参考:今回使用した部品】
・3mm白色LED OSW54K3131A 1パック10個入
今回使用した部品は下記サイトで購入できます。
▶︎秋月電子通商