思い出の品でつくる自分史
《想活》

思い出の品でつくる自分史

砂時計などを使い、毎日数分でも自分や物との思い出を振り返るのも想活を進めるポイントと話す大森さん

● 想活の入口

 シニアズがつくった"想活"という新語?も大分、浸透してきたようです。そろそろ、本気で想活しなければと思っている方、たくさんいらしゃるのではないでしょうか

 還暦や古希、米寿などを迎えたり、人生で大きな転機に直面したときなどは、想活を考える時かもしれませんね。もちろん、思いたったら、いつからでもできます。

 私はこれまで自分史講座や勉強会などで、想活の入り口の1つとして、自分史の作成をすすめてきました。家族や自分に関わる周りの人々のためにも、まずは自分がどのようにこれまでの人生を総括するかが、最優先事項です。

 その道しるべが、自分史です。基本的には、誕生・子どもの頃から、学生時代、成人、中高年を経て、今に至るまでの足跡をたどる自分の歴史です。それは、今の自分を確認するための過去への旅であり、思い出を探すことにつながります。

 自分の一生を、克明に書き残し、一冊の本にする。社会の出来事と並列に書き、どういう時代を生きてきたかがわかるような自分史もあります。結構な時間を要しますが、オーソドックスな方法です。

● 思い出の品と片付け想活

 実は1年前、講座を受けた数人から「もう少し、簡単な取り組み方はないのですか」と質問を受けたことがあります。それに応えるための思い出の品からの自分史を考えました。

 例えば、旅先で買った湯呑の思い出を1枚に書く。いつ、どこで、いくらで買ったか。そのときの思いは。今はどんな気持ちなのか。思い出したことをつづる。昔の写真が出てきたら、同じように思い出をつづる。そんな忘れられない思い出の品レポート1枚が、数枚、数十枚になれば、これもちゃんとした自分史の1ページに仕上がります。

 思い出の品の自分史を始める際、同時に片付けを行うのもおすすめです。1品、1品思い出を確かめながら本当に自分に必要なものだけを残し、不要なものに別れを告げる。手放すのは心苦しいかもしれませんが、自分史に思い出の記録と写真やイラストを添えてまとめていけば、あとで見返して思い出すことができます。やり方をまとめましたので、ぜひ、やってみてください。

大森さんの思い出の品の数々。トトロ人形を見ると宮崎駿監督に出会った時のことが思い出されたり、絵本は古本屋さんで見つけた時の感動が忘れられないといいます

〜大森さん流〜
思い出の品で自分史をつくる

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