【さまざまな大病が隠れている可能性も】1.便秘症に要注意

【さまざまな大病が隠れている可能性も】1.便秘症に要注意

いわて医療通信
岩手医科大学 いわて医療通信

 快適な日々を送るための健康の基本的条件として、快食、快眠、快便の三原則が必須と言われています。しかし、近年の食物繊維の摂取量の低下、ストレスの増加、運動低下や高齢化に伴い便秘を訴える患者さんが増えています。

 便秘は私たちが日常よく遭遇する症状の一つです。しかし、重篤な病気が隠れているケースもありますので、注意が必要です。例えばもともと便秘を自覚していたけど、病院へは行かず経過を見ていると日を追うごとに便秘がひどくなり、お腹も張るようになったので病院に行ったら大腸がんが見つかった、というようなことがあります。

 私見ですが最近、かなり進行した状態で発見される大腸がんが増えている印象があります。もしかしたら、新型コロナウイルス感染症の影響で健康診断の中止や受診控えがあったことが影響しているのかもしれません。便秘の症状があり、大腸内視鏡検査を受けたことがない方がいらっしゃれば、まず大腸内視鏡検査を受けて大腸がんがないことを確認していただきたいです。

 大腸内視鏡検査にマイナスなイメージを持つ方も多いと思いますが、今は昔より内視鏡の性能が上がっています。大腸カプセル内視鏡という特殊検査もあるので、不安な方は一度消化器内科の専門医に相談してみてください。また便秘は糖尿病、甲状腺機能低下症、膠原病やうつ病などの精神疾患などが原因のこともあります。ただし、いつも服用している薬の副作用で便秘になっていることもありますので、内服薬の確認も重要となります。便秘の原因をきちんと確認して異常がなかった場合、下剤を使用することになりますが、まずは生活習慣を見直してみるとよいでしょう。運動不足、水分不足、食物繊維不足、また便意を感じた時にすぐにトイレに行かず我慢することも便秘の原因になります。安易に市販薬に頼るのではなく、自分で気づくことがあれば改善してみましょう。

 さまざまな病気が原因で引き起こることもある便秘ですので、甘くみずに、原因がわからず改善されないときは、かかりつけ医や消化器内科の専門医に相談してみてください。

岩手医科大学医学部
内科学講座  消化器内科分野

梁井俊一

■取材協力

岩手医科大学 >>

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