少子高齢化が加速しています。持続可能な地域社会の維持・発展には、みんなで協力し合うことがさらに必要になってきました。そのためにも、シニアと次世代を担う若い世代との円滑なコミュニケーションは重要ですね。当研究室ではこの1年、世代間コミュニケーションの在り方を考えようと、中学生との対話(未来図書館)、多文化共生推進プロジェクト(岩大リンガフランカ)、小学生らとのSDGsゲーム(語りBar)、大学生との哲学論議(いわて哲学カフェ)などのワークショップに参加し、若い世代からシニアへの率直な声も聞きました。「上から目線」「ちょっと自慢話が多い」「話が止まらない人も」「話を本気で聞いてくれない」など、なかなか耳の痛い意見もありました。
岩手大学大学院生の掘美宇さん(22)は、「長年の経験や知識を教えていただきたいですが、従来なかったような若者の考え・意見を否定せず、互いに教え合える姿勢だとうれしいです」とコメントしてくれました。紫波町赤石地区第5区行政区長の長谷川良久さん(72)は、「当地区には新住民が増加しており、世代間のコミュニケーション能力の壁はありますね。でも話のわかる若い世代もいて、なんとかその壁を越えようと力を入れています」と若い世代と積極的に関わっているようです。若い世代とのコミュニケーション、シニアの新たな課題と役割ですね。