小岩井農場から北へ５kmほど、滝沢市の姥屋敷小中学校の方へ進むと現れる「ペレニアルロックガーデン春子谷地〜cafe〜ミルクの里」。

「この時期は、ヘリアンセマムという珍しいお花が咲きます」と話すのは、店主の内舘千恵さん。店を出す前は何もない原野だったそう。「自分で育てるくらい花や山野草が好きな母がロックガーデンの設計をしている新井剛先生の庭に興味があり見学に行きました。お庭に感動した母が自分もやってみたいと仕事で借りていたこの場所で庭作りを始めました」と内舘さん。理想の庭を目指し、熱心に通ううちに親しくなった新井先生が来てくれることに。「先生の頭の中にある設計図をもとに石を置いたり花を植えたり、みんなで庭を作っていきました。石や土を卸す仕事で借りた場所で、重機もあったのでロックガーデンを作るには十分な環境で順調に進められました」と石の調和と色鮮やかに咲き誇る花が魅力的な庭を作り上げた内舘さん家族。次第に丹精込めて作った庭を見てもらいたいと思うように。「ゆっくり庭を眺めて欲しいから飲食店をやっていた伯母からレシピを聞いてコーヒーや料理を出す店を作りたい」と10席ほどの小さな店を開店。数人だったお客さんが日毎に増えて忙しくなったそう。「店も大変だったんですが、庭もきれいにしたいと休みや閉店後に家族やスタッフみんなと協力して手入れをしてきました」と手をかけた広大な庭の美しさは大好評。県外からもお客さんが訪れるようになり「ここに来てよかった」と声をかけてもらえるほど。多くのお客さんの要望で店も拡大していき、今では300種を超えるペレニアルの彩り鮮やかなロックガーデンを楽しめる賑やかな店になりました。

　自家焙煎した豆を岩手山の湧水で淹れた香り豊かなコーヒーは水道水では出せないクリアな味わいで、素材にこだわったケーキやタルトのおいしさを一層引き立てます。岩手山の裾野を彩る景色を眺めながら至福の時間を過ごしませんか。