隠れ家的アートカフェ【くますけ工房】

隠れ家的アートカフェ【くますけ工房】

くますけ工房

取材協力:くますけ工房

 御所湖沿いに走る県道172号線から281号線に入り、南西に進むと見えてくる「くますけ工房・佐藤佑美術館」と書かれた小さな看板。矢印の方へ進むと木々の間に隠れた「くますけ工房」が見えてきます。扉を開けるとコーヒー豆を焙煎する香ばしい香りが広がり、玄関先にある鐘を鳴らせばご主人と奥様の少子さんが笑顔で出迎えてくれます。

 中には息子さんが描いた大きい日本画が飾られており、キャンバス内の幻想的な世界に引き込まれます。「東京藝術大学院に通っていた息子が、卒業で引っ越すことになり絵を運ばなくてはいけませんでした。大きい絵が何枚もありどこに置こうか悩みましたが、ちょうど叔父からこの家を継ぐことになり、ここに持ってくることにしました」とご主人。どの絵もその時の閃きや思い出を振り返りながら描かれており奥深く独創的。日本美術院主催の展覧会で入選したこともある絵を仕舞っておくのはもったいないと感じた少子さんにある思いが込み上げます。「雫石町で過ごすうちに食材の新鮮さや人の温かさを知って、ここで絵を楽しんでもらえるような喫茶店を開きたいと思うようになりました」と喫茶店を開こうと決意。開店のため盛岡の自宅から通い、リフォームを始めます。「壁を剥がして漆喰を塗ったり慣れない力仕事で大変でした」と少子さん。1年ほどかけて改装し、他の作品も楽しんで欲しいと絵以外の作品も置き美術館のような店が完成。息子さんが描いた熊の絵をモチーフにしたくますけ工房が昨年11月にオープンしました。開店すると地元の人だけでなく、日本画や美術に興味を持った人も店を訪れ賑わっているそう。

 家族旅行で世界各地の料理やコーヒーを味わってきたご夫妻が作るおすすめメニューは、ご主人が長年の経験で手焙煎したトラジャ豆で淹れるサイフォンコーヒー。成分が最大限に抽出されるので奥深い苦味が特徴。雫石の新鮮な卵で作る少子さんお手製の濃厚なチョコレートテリーヌなどのスイーツと相性ぴったりです。「天気が良い日は縁側の席もおすすめ」と少子さん。鳥の囀(さえず)りを聞きながら日本画の世界を覗いてみませんか。

くますけ工房
くますけ工房ご夫妻と飾られている日本画
くますけ工房
トラジャ豆のコーヒーとチョコレートテリーヌ。くますけハチミツクッキーははちみつと雫石産のなたね油で作られ、素朴な味わい
お店について

くますけ工房

雫石町西安庭第37地割328

090-

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