出会いに背中を押されて【Coffee & Gallery Lager】

出会いに背中を押されて【Coffee & Gallery Lager】

Coffee & Gallery Lager

取材協力:Coffee & Gallery Lager

 雫石町の民家の敷地に建てられた白い蔵。扉を開けると周りの風景から一転してモダンなギャラリーが目に入り驚かされます。この「コーヒー&ギャラリーLager(ラーガ)」は、もとは店主上野(うわの)友子さんの曽祖父が戦時中に建てた蔵でした。26年前、当時専業主婦だった上野さんにご主人が、改装した蔵でカフェを始めてみてはどうかと提案します。接客業に苦手意識があった上野さんはためらいますが、「石橋を叩いてばかりではだめだ」との言葉に背中を押されて開店を承諾。それがお店の始まりでした。

 もともとうつわが好きで、いずれはギャラリーを開きたいと考えていた上野さんは、この機会にうつわや絵画を展示することに。作家さんが「自分の作品を置いてみたい」と思える空間作りを意識し店内をリフォームをしました。特に作品が映えるよう光にこだわったおかげで、照明をおさえた落ち着いた空間が完成。そのかいがあって、念願だった陶器の展示会を開くと、自分も作品を展示したいという作家さんが訪れ、たくさんの人とのつながりができたといいます。

「ずっと家庭にいたら、こんなに多くの人に出会うことはなかった。何も知らずに始めたけれど、たくさん勉強になりました」と上野さんは振り返ります。最初はお客さまが来るたびに怖くて仕方がなかったそうですが、ある人の「あなたの店なんですよ。あなたがちゃんとしないと」との言葉に気持ちが楽になったそう。「人の言葉に背中を押されてきましたが、今では逆に悩みを打ち明けてゆく人もいます。いろんな人に気軽に集まって、ゆっくり語り合ってもらいたい。今ではそのための場所だったんだと思います」と話します。

 作品を眺めながらコーヒーやワッフルもいただけます。かりっと焼きたてのワッフルは、これが食べたくて通うお客さまもいるほど。落ち着いた空間で、おしゃべりをしながらゆったりとしたひと時をどうぞ。

Coffee & Gallery Lager 上野友子さん
もとはリンゴを貯蔵庫していた蔵がギャラリーに。
店名は貯蔵庫を意味するドイツ語から
Coffee & Gallery Lager
アイスクリームと生クリームが添えられたワッフルは、ボリュームたっぷりでもあっさりと軽い食感
お店について

Coffee & Gallery Lager

雫石町谷地67

019-692-6171

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